介護保険対象の福祉用具

在宅介護に欠かせない様々な福祉用具ですが、購入するとなると高額なものも少なくありません。こうした在宅介護用福祉用具の購入やレンタル費用にも介護保険が適用されます。ただし、レンタルできるものや購入に限られるものなど適用の条件が細かく設定されています。そこで今回は、介護保険で利用できる福祉用具についてご紹介します。

購入補助がある福祉用具

介護保険が適用される福祉用具は、排泄や入浴時に試用されるものに限られています。支給額は、介護保険の支給限度額とは別に年間10万円まで。購入費用の1割が自己負担となり、領収書を市区町村の窓口を提出すると、残りの9割の払戻しを受けることができます。

  • 腰掛便座

    ●腰掛便座

    便器の上に置いて高さを補うもの。腰掛式に変換するもの。便座から立ち上がる際の補助機能があるもの。

  • 特殊尿器

    ●特殊尿器

    尿または便が自動的に吸引されるもので、高齢者または介護者が容易に使用できるもの。

  • 入浴補助用具

    ●入浴補助用具

    入浴用いす、浴槽用手すり、浴槽内いす、入浴台、浴室内すのこ、浴槽内すのこ、入浴介助ベルト。

  • 簡易浴槽

    ●簡易浴槽

    空気式または折りたたみ式等で容易に移動できるもので、取水または排水のための工事をともなわないもの。

  • 移動式リフトのつり具

    ●移動式リフトのつり具

    身体に適合して移動用リフトに連結可能なものであること。

貸与(レンタル)できる福祉用具

介護保険が適用になるレンタル用品は全部で12品目。在宅介護で必要になるほとんどのものが揃っています。介護保険適用の福祉用具をレンタルできるのは、都道府県知事から指定を受けた「指定福祉用具貸与事業者」のみで、利用者はレンタル費用の1割を自己負担で支払います。

  • 車いす

    ●車いす

    普通型(自走用)車いす、普通型電動車いす、または介助用車いすなど。

  • 車いす付属品

    ●車いす付属品

    クッションパッドや電動補助装置など、車いすと一体的に使用されるもの。

  • 特殊寝台

    ●特殊寝台

    サイドレールが取り付けてあるもの、または取り付け可能なもので、傾斜角度や床板の高さが調整できるもの。

  • 特殊寝台の付属品

    ●特殊寝台の付属品

    マットレスやベッド用手すり、サイドレールなど特殊寝台と一体的に使用されるもの。

  • 床ずれ防止用具

    ●床ずれ防止用具

    送風装置または空気圧調整装置を備えた空気マットや、水などの減圧による体圧分散効果をもつウォーターマットなど。

  • 体位変換機

    ●体位変換機

    身体の下に挿入することで、要介護者の体位を簡単に変換できるもの。ただし、体位の保持だけを目的とするも。
    は除く。

  • 手すり

    ●手すり

    取り付けに際し、工事をともなわないものに限る。

  • スロープ

    ●スロープ

    段差解消を目的としたもので、取り付けに工事をともなわないもの。

  • 歩行器

    ●歩行器

    車輪のあるものは、移動時に体重を支える構造のもの。四脚の歩行器は上体で保持して移動できるもの。

  • 歩行器補助杖

    ●歩行器補助杖

    松葉杖、カナディアンクラッチ、ロフストランドクラッチ、プラットホームクラッチ、多点杖など。

  • 認知症老人徘徊感知器

    ●認知症老人徘徊感知器

    徘徊のある要介護者が、ベッド等を離れた時や屋外に出ようとした時などにセンサーが感知し、家族や隣人に知らせるもの。

  • ●移動用リフト(つり具は除く)

    ●移動用リフト(つり具は除く)

    床走行式、固定式、据え置き式で、体を吊り上げ、体重を支えるもの。取り付けに住宅改修を伴うものを除く。
    は除く。